2009年アートシーズン
2009年4月2日から12月31日まで
芸術と自然とのつながりをテーマとした最初のアートの中心地、ドメーヌ・ド・ショーモン・シュール・ロワールは、2009年に、造形芸術や写真芸術を含め新たに12人のアーティストを迎えます。
大庭園では、アートシーンの中心に自然を採り入れた現代美術の代表作家、ニルス・ウド(Nils-Udo)と、植物を使った精緻な構造制作で知られるフランソワ・メシャン(François Méchain)の未公開のインスタレーションが紹介されます。私たちを取り巻く自然環境にのしかかる脅威への強烈な問いかけを、詩的に表現した作品です。ニルス・ウドの「Gulliver’s forest」(ガリバーの森)は、無限大と無限小の巧みな効果が印象的です。一方、フランソワ・メシャンの「L’arbre aux couteaux」(ナイフの木)と「L’arbre aux échelles」(梯子の木)はいずれも、傷ついた森や美しい森を暗喩しています。ディミトリ・クセナキス(Dimitri Xenakis)とマロ・ アヴラブ(Maro Avrabou)は、大庭園に、額縁に収めた一連の透明な光景、「Pittoresque」(趣き)を制作しました。スケール感のある花の画像を通して城が見えるようになっています。
城内のギャラリーには、グルスキー(Gursky)とアレックス・マクリーン(Alex MacLean)の作品に続いて、ニルス・ウドとロドニー・グラハム(Rodney Graham)の写真作品が展示されます。厩舎のギャラリーに展示されるのは、「La racine des légumes」(野菜の根)をテーマにしたジャクリーヌ・サルモン(Jacqueline Salmon)の作品です。また、ロバ小屋では、ジャン=ルイ・エルゼアール(Jean-Louis Elzéard)の「Ce printemps, le printemps encore réinventera les prés」(この春、春はまたしても草原を作り変えるだろう)、「Reconnaissance de la rivière」(川の認知)と、ギヨーム・ヴィオ(Guillaume Viaud)の写真が公開されます。
また、「色彩」をテーマとした今年度の国際庭園フェスティバルに呼応する形で、ダニエル・ヴァルラヴァンス(Daniel Walravens)の「De vert en vert」(緑から緑へ)が干し草小屋のギャラリーに展示されます。緑の色彩が秘めるさまざまな潜在性を探った50点ほどの作品からなる綿密なバリエーションです。ミツバチの納屋の新しい展示スペースに公開されるダイディ・フォン・シェーヴェン(Deidi von Schaewen)の華麗な多彩色の「Arbres sacrés」(聖なる木々)とルチア・シモンズ(Luzia Simons)の巨大なチューリップ、「Scannogrammes」(スキャノグラム)も、見応えのある作品です。
最後に、サントル地域圏がドメーヌ・ド・ショーモン・シュール・ロワールのために行っている特別注文の一環として、2010年12月まで、アルテ・ポーヴェラを代表するヤニス・クネリス(Jannis Kounellis)の作品が、広さ600㎡にわたって公開されます。