名誉の階段
published at 26/10/2022
14世紀末から、フランスでは、階段が城館の威厳を示す大事な要素となり、普通上階にあるレセプションの間に繋がっています。
1500年代につくられたこのショーモンの正面大階段は多角形の塔の中にあった螺旋階段の一部を用いています。もとは、この塔は出っ張っていて、三方に出入り口がありました。18世紀には外部の回廊がつくられ、19世紀には屋根の規模が改修されたため、もとの様相はかなり変わりました。
装飾彫刻はゴシックとルネッサンスの要素を二つながら取り入れています。中心の柱を取り巻く角柱の頂上には、植物模様の柱頭、イタリー風の貝の飾りが見えます。
この階段により、現代美術に捧げられ、家具がなくなり新たに再度開放された城のさまざまな空間に出入りできるようになり、それには、アートギャラリーになったド・ブロイ王女の元の寝室や、東翼の屋根裏部屋にあるデジタル・ギャラリーが含まれます。
紋章のステンドグラス
窓には紋章のステンドグラスがあります。ブロイ家の依頼に応じてガラス職人の親方ジョルジュ・バルドンがつくりました。ショーモン・シュル・ロワールの歴代の領主たちの紋章です。階段を登りきったところにあるのが、金地に青の十字架のブロイ家の紋章です。無地のものは、後の領主のためのものでした。しかし1938年、国は、ルイ=フェルナン・ドルレアン・エ・ブルボン殿下と再婚した公妃の反対を押し切って、公益のために城を接収することを決定しました。したがって、公妃の子供達の家紋をステンドグラスに加えることはできません。