2012年版
喜びの庭園、奇想天外の庭園
2012年4月25日から10月21日まで
庭園は、エデンの園あるいはアルカディアの牧歌的風景など、楽園と象徴的に結び付いた調和と豊かな実りの名所であり、伝統的に、幸福感や喜び、そしてあらゆる感覚が開花する場所とされています。こうした原点への回帰として、2012年フェスティバルのテーマに「喜びの庭園」が選ばれたのはまさに理想的と言えるでしょう。ただし、このテーマのみに絞られているわけではありません。限りない創造力、青々と茂る緑の豊かさや風変わりな原種の面白さが、人々に驚きや感嘆を引き起こし、時には空想の世界へと誘うような、奇想天外さのあふれる庭園でもあります。
今日の想像の世界とこれが持つ技術力と魅力からインスピレーションを汲んだ2012年フェスティバルには、思いがけない発見や創意工夫の連続が待ちうけています。庭園のひとつひとつが、視覚や嗅覚、噴水などあらゆる効果がひしめき、意表をつく、まるいで珍しいコレクションを集めた陳列室のようです。合言葉は意外性、豊かさ、驚嘆。あらゆる可能性を秘めています。
素晴らしいトピアリー(植物で作る造形物)、空想のミニチュア建造物や現代的なフォリー(新奇な建築物)、夢のように美しい緑の光景、ミニチュアジャングル、噴水、不思議な植物、風変わりな原種、あっと驚く野菜や果物…。2012年の庭園は、見る人を鏡の向こう側の世界へと誘います。こうして、突飛な世界へと入り込み、無意識に導かれ、理性を忘れ、生い茂る緑に心をときめかせ、伝説の庭園や、さまざまな羽と色とメロディで綴られる庭園の歴史を探りながら、2012年国際庭園フェスティバルの出展者は、見る人を魅了し、驚かせ、夢の世界へと旅させてくれることでしょう。
創作チームは、さまざまな研究の成果や技術的・芸術的イノベーションを駆使し、植物の幅広さと多様性に重点を置き、環境保護を推進しつつ、夢幻的な雰囲気と独創性あふれる大胆で斬新な庭園を提案します。これらすべてが、地球の主たる美しさの喜びとその真髄へ導こうとしているのです。